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承認番号等 (61AM)第3538号(薬価基準収載)
日本標準商品分類番号:872325
※※1996年2月 改訂
※1995年6月 改訂


H2受容体拮抗剤

指 アルタット(R) カプセル75

ALTAT(R) CAPSULES75

塩酸ロキサチジンアセタートカプセル


アルタットカプセル75は当社が開発した新規なヒスタミンH2受容体の選択的拮抗剤, 塩酸ロキサチジンアセタートの徐放製剤で,胃粘膜壁細胞のヒスタミンH2受容体を 遮断して持続的な胃酸分泌抑制作用を示す.
本剤は作用持続時間が長く,胃潰瘍,十二指腸潰瘍に対して1回75mg1日2回 又は1回 150mg1日1回の投与で治療効果が得られる.自覚症状特に心窩部痛の消失は速やかで あり,潰瘍の早期の治癒が期待できる.また,従来内科的治療が困難であった吻合部 潰瘍,Zollinger-Ellison症候群に伴う潰瘍,逆流性食道炎に対しても効果を示す. 急性胃炎及び慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん,出血,発赤,浮腫)に 対しては1回75mg1日1回の投与で治療効果が期待できる.
本剤はまた,麻酔時の嚥下性肺炎の発生防止を目的とした麻酔前投薬に対しても 有用である.


【組   成】

アルタットカプセル75は,1カプセル中塩酸ロキサチジンアセタート75mg及び添加物 としてカプセル本体にラウリル硫酸ナトリウムを含有する白色の硬カプセル剤である.


【効能・効果】

胃潰瘍,十二指腸潰瘍,吻合部潰瘍,Zollinger-Ellison症候群,逆流性食道炎, 麻酔前投薬
下記疾患の胃粘膜病変(びらん,出血,発赤,浮腫)の改善
急性胃炎,慢性胃炎の急性増悪期

【用法・用量】

胃潰瘍,十二指腸潰瘍,吻合部潰瘍,逆流性食道炎
通常,成人には塩酸ロキサチジンアセタートとして1回75mg(1カプセル)を 1日2回(朝食後,就寝前又は夕食後)経口投与する.また,1回150mg(2カプセル) を1日1回(就寝前)経口投与することもできる.なお,年齢,症状により適宜 増減する.
Zollinger-Ellison症候群
通常,成人には塩酸ロキサチジンアセタートとして1回75mg(1カプセル) を1日2回(朝食後,就寝前又は夕食後)経口投与する.なお,年齢,症状に より適宜増減する.
麻酔前投薬
通常,成人には塩酸ロキサチジンアセタートとして1回75mg(1カプセル) を手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与する.また,1回 150mg(2カプセル)を手術前日就寝前に1回経口投与することもできる.
下記疾患の胃粘膜病変(びらん,出血,発赤,浮腫)の改善
急性胃炎,慢性胃炎の急性増悪期
通常,成人には塩酸ロキサチジンアセタートとして1回75mg(1カプセル)を1日 1回(就寝前又は夕食後)経口投与する.なお,年齢,症状により適宜増減する.


【使用上の注意】

  1. 一般的注意
    治療にあたっては経過を十分に観察し,病状に応じ治療上必要最小限の使用に とどめ,本剤で効果がみられない場合には他の療法に切りかえること.なお, 肝機能,腎機能,血液像等に注意すること.
  2. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
    1. 薬物過敏症の既往歴のある患者
    2. 肝障害のある患者
    3. 腎障害のある患者
      [血中濃度が持続することがあるので,使用に際しては 投与量を減ずるか投与間隔をあけること.](「体内薬物動態」の項参照)
    4. 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
  3. 副作用(まれに:0.1%未満,ときに:0.1〜5%未満,副詞なし:5%以上 又は頻度不明)
    1. 重大な副作用(類薬)
      1. ショック※※   他のH2受容体拮抗剤で,まれにショックを起こすとの報告があるの で,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
      2. アナフィラキシー様症状   他のH2受容体拮抗剤で,まれにアナフィラキシー様症状があらわれるとの 報告があるので,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置 を行うこと.
      3. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症
        (Lyell症候群)
        ※※   他のH2受容体拮抗剤で,まれに皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群), 中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)があらわれるとの報告があるので,観察を十分に行い, このような場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
      4. 汎血球減少,再生不良性貧血,無顆粒球症※※・※   他のH2受容体拮抗剤で,まれに汎血球減少,再生不良性貧血,無顆粒球症が あらわれるとの報告があるので,初期症状として全身倦怠,脱力,皮下・粘膜下出血, 発熱等がみられたら,その時点で血液検査を実施し,異常が認められた場合には 直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.
      5. 間質性腎炎※※   他のH2受容体拮抗剤で,まれに間質性腎炎があらわれるとの報告があるので, 初期症状として発熱,腎機能検査値異常(BUN,クレアチニン上昇等)等が認められた 場合には直ちに投与を中止すること.
      6. 不全収縮※※   他のH2受容体拮抗剤で,まれに不全収縮があらわれるとの報告がある.

    2. その他の副作用
      1. 過敏症 ときに発疹,そう痒感等があらわれることがあるので,このような 場合には投与を中止すること.
      2. 血液  まれに白血球減少,血小板減少があらわれることがあるので, 異常が認められた場合には投与を中止すること.ときに好酸球増多があらわれることがある.
      3. 消化器  ときに便秘,まれに下痢,悪心,腹部膨満感,口渇等があらわれ ることがある.
      4. 肝臓※※  ときにGOT,GPTの上昇,まれにAl-P,LDH上昇等の肝 機能異常があらわれることがある.
      5. 精神神経系※※    まれに可逆性の錯乱状態,幻覚,しびれ,眠気,不眠,めまい,頭痛等があらわれる ことがある.なお,他のH2受容体拮抗剤で,まれに痙攣があらわれるとの報告がある.
      6. そ の 他※※   まれに女性化乳房,乳汁分泌,倦怠感,血圧上昇,BUN上昇があらわれることがある.

  4. 高齢者への投与
    本剤は,主として腎臓から排泄されるが,高齢者では腎機能が低下していることが多い ため血中濃度が持続するおそれがあるので,投与量を減ずるか投与間隔をあけるなど 慎重に投与すること.

  5. 妊婦,授乳婦への投与
    妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので,妊婦又は妊娠している可能性の ある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.
    動物実験(ラット)で乳汁中への移行がみられるので,投薬中は授乳させないよう 注意すること.

  6. 小児への投与
    小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない).

  7. その他
    本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので,悪性でないことを確認のうえ 投与すること.


【薬効薬理】

  1. ヒトでの作用
    1. 胃酸分泌抑制作用
      1. 基礎分泌: 消化性潰瘍患者に20mg,50mg及び80mgを経口投与した結果, 酸分泌量は投与150〜180分後においてそれぞれ80.7%,94.8%及び97.9% 抑制された1).
      2. ベタゾール,ペンタガストリン及びインスリン刺激分泌: 消化性潰瘍患者 及び健常人に75mgを経口投与した結果,ベタゾール (1mg/kg)筋注,ペンタガストリン(6μg/kg)筋注及びインスリン(0.2U/kg) 静注による刺激後2時間の総酸分泌量はそれぞれ97.7%,83.7%及び64.4% 抑制された2,3).
      3. 食事刺激分泌: 健常人に75mgを経口投与した結果,食事刺激後2時間の総酸分泌量は 78.2%抑制された4).
      4. 夜間分泌: 消化性潰瘍患者及び健常人に75mgを経口投与した結果,夜間7時間の 総酸分泌量は95.5%抑制された5).
      5. 24時間分泌: 消化性潰瘍患者に1回75mgを1日2回(朝食後,就寝前)又は1回150mgを 1日1回(就寝前)経口投与した結果,胃内のpHは上昇し, 特に夜間において顕著であった.また,pH3以上を示す時間の総和は プラセボ投与時より有意に延長した6).
    2. ペプシン分泌抑制作用
      消化性潰瘍患者及び健常人に75mgを経口投与した結果,ベタゾール(1mg/kg) 筋注,ペンタガストリン(6μg/kg)筋注及びインスリン(0.2U/kg)静注による 刺激後2時間の総ペプシン分泌量はそれぞれ89.8%,60.8%及び22.6% 抑制された2,3). また,夜間7時間の総ペプシン分泌量は89.4%抑制された5).
    3. 血清ガストリンに及ぼす影響
      消化性潰瘍患者に1日150mg8週間経口投与した結果,血清ガストリン値は 投与前後において有意な変動は認められなかった7).
    4. 血清プロラクチン等に及ぼす影響
      消化性潰瘍患者に1日150mg6〜8週間経口投与した結果,血清プロラクチン,LH, FSH,テストステロン,エストラジオール,DHEA-S及びコルチゾール値は 投与前後において有意な変動は認められなかった8).
  2. 動物での作用
    1. 胃粘膜ヘキソサミン量に対する作用
      ラットに300mg/kgを経口投与した結果,胃粘膜ヘキソサミン量には影響が みられなかったが,アスピリン経口投与及び水浸拘束ストレス負荷による ヘキソサミン量の減少はそれぞれ32及び90mg/kg経口投与により 有意に抑制された9).
    2. 胃粘膜電位差に対する作用
      ラットに25mg/kgを静脈内投与した結果,基礎状態の胃粘膜電位差には 影響がみられなかったが,アスピリン胃内注入による胃粘膜電位差の低下は 有意に抑制された9).
    3. 胃粘膜血液量及び粘膜内ヘモグロビン酸素飽和度に対する作用
      ラットに10mg/kgを静脈内投与した結果,基礎状態の粘膜血液量及び粘膜内 ヘモグロビン酸素飽和度には影響がみられなかったが,脱血ショックによる これら指標の低下は有意に抑制された10).
    4. 胃粘膜プロスタグランジン産生能に対する作用
      ラットに200mg/kgを経口投与した結果,胃粘膜のプロスタグランジンE2 及びプロスタグランジンI2の産生能を低下させなかった55).
    5. 胃粘膜障害抑制作用
      ラットに30mg/kgを腹腔内投与した結果,無水エタノール,0.6N塩酸及び 0.2N水酸化ナトリウム投与による胃粘膜障害の発生を有意に抑制した56).
    6. 実験的急性胃出血に対する作用
      ラットの実験的急性胃出血に対し,用量依存的に胃出血量を抑制した62).


【体内薬物動態】

  1. 血漿中濃度
    1. 健常人
      健常人に1回75mg又は150mgを経口投与した結果,最大血漿中濃度到達時間は 投与後約3〜4時間,血漿中半減期は約4〜5時間であった11,46).
      また,健常人に50mgを1日2回56日間連続経口投与した時の血漿中薬物動態の 解析結果から蓄積性は認められなかった11).
    2. 腎機能障害患者
      腎機能障害患者に75mgを経口投与すると,表1に示すとおり健常人と比較して 吸収過程に変化はみられなかったが,最大血漿中濃度に到達した後の 血漿からの消失は腎機能の低下とともに遅延した12). したがって腎機能障害患者に本剤を投与する場合には,投与量,投与間隔の 適切な調節が必要である.

    表1 腎機能とT1/2及びAUC
    クレアチニンクリアランス
    (ml/min)
    T1/2
    (hr)
    AUC
    (ng・hr/ml)
    Ccr≧903.94±0.342362±160
    90>Ccr≧605.68±0.514101±618
    60>Ccr≧307.70±0.494981±477
    30>Ccr12.13±1.1312993±1245
  2. 代   謝
    健常人に75mgを経口投与した結果,尿中代謝物は主に脱アセチル体であり, ついで多かったのはカルボン酸誘導体であった13).
  3. 排   泄
    健常人に75mgを経口投与した結果,24時間以内に投与量の約70%が尿中に 排泄され,そのうち約80%が脱アセチル体であった13).
  4. 胎児への移行
    帝王切開患者に75mgを手術前2回経口投与した結果,臍帯血漿中濃度は 母体静脈血漿中濃度の約60%であり,羊水への移行量は投与量の0.3% 以下であった14).


【臨 床 適 用】

  1. 臨床効果
    <1回75mg,1日2回投与>

    1. 胃潰瘍,十二指腸潰瘍7,15〜25,47,50,51)
      1. 一般臨床試験において胃潰瘍8週時及び十二指腸潰瘍6週時の 内視鏡判定による治癒率は,それぞれ81.6%(249/305),87.6%(169/193) であり,自他覚症状改善率(改善以上)はそれぞれ96.1%(293/305), 99.0%(194/196)であった.内視鏡判定及び自他覚症状判定を総合した 全般改善度(改善以上)は,それぞれ94.7%(303/320),99.0%(203/205) であった.
      2. 二重盲検比較試験を含む臨床試験において,胃潰瘍8週時及び 十二指腸潰瘍6週時の全般改善度(改善以上)はそれぞれ94.7%(699/738), 96.6%(588/609)であった.
      3. 胃潰瘍及び十二指腸潰瘍を対象とした二重盲検比較試験の結果, 本剤の有用性が認められた.
    2. 吻合部潰瘍19,26)
      8週時の内視鏡判定による治癒率は81.0%(17/21)であり,自他覚症状 改善率(改善以上)は95.7%(22/23)であった.
      内視鏡判定及び自他覚症状判定を総合した全般改善度(改善以上)は, 95.5%(21/22)であった.
    3. Zollinger-Ellison症候群27)
      本症候群(2例)に対して潰瘍の瘢痕化,自覚症状の改善が認められた.
    4. 逆流性食道炎28〜30,52)
      二重盲検比較試験を含む臨床試験において8週時の内視鏡判定による治癒率は 59.0%(46/78)であり,自他覚症状改善率(改善以上)は95.6%(87/91) であった.
      内視鏡判定及び自他覚症状判定を総合した全般改善度(改善以上)は, 91.6%(76/83)であった.
    5. 麻酔前投薬14,31,32)
      麻酔時における嚥下性肺炎の発生防止を目的とした二重盲検比較試験を 含む臨床試験において,胃液に対する総合効果(胃液量減少,胃液pH上昇) の有効率は95.6%(129/135)であり,有用性判定による有用率は94.8% (128/135)であった.
    <1回150mg,1日1回投与>
    1. 胃潰瘍,十二指腸潰瘍47〜51)
      1. 一般臨床試験において胃潰瘍8週時及び十二指腸潰瘍6週時の 内視鏡判定による治癒率は,それぞれ79.7%(59/74),95.7%(22/23)であり, 自他覚症状改善率(改善以上)は,それぞれ97.3%(71/73),96.3%(26/27) であった.内視鏡判定及び自他覚症状判定を総合した全般改善度 (改善以上)は,それぞれ97.5%(79/81),96.3%(26/27)であった.
      2. 二重盲検比較試験を含む臨床試験において,胃潰瘍8週時及び 十二指腸潰瘍6週時の全般改善度(改善以上)はそれぞれ94.4%(185/196), 90.8%(129/142)であった.
      3. 胃潰瘍及び十二指腸潰瘍を対象とした二重盲検比較試験の結果, 1回150mg1日1回投与法の臨床効果は1回75mg1日2回投与法との間に 有意差は認められなかった.
    2. 吻合部潰瘍
      8週時の内視鏡判定による治癒率は80.0%(8/10)であり,自他覚症状改善率 (改善以上)及び内視鏡判定及び自他覚症状判定を総合した全般改善度 (改善以上)はともに100%(10/10)であった.
    3. 逆流性食道炎52,53)
      二重盲検比較試験を含む臨床試験において8週時の内視鏡判定による治癒率は 60.6%(20/33)であり,自他覚症状改善率(改善以上)は95.1%(39/41) であった.
      内視鏡判定及び自他覚症状判定を総合した全般改善度(改善以上)は, 87.9%(29/33)であった.
    4. 麻酔前投薬54)
      麻酔時における嚥下性肺炎の発生防止を目的とした二重盲検比較試験において, 胃液に対する総合効果(胃液量減少,胃液pH上昇)の有効率及び有用性判定 による有用率は96.4%(27/28)であった.
    <1回75mg,1日1回投与>
    1. 急性胃炎,慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん,出血, 発赤,浮腫)の改善57〜61)
      1. 一般臨床試験において2週時の内視鏡所見による総合判定の 改善率は88.6%(78/88)であり,自他覚症状改善率は97.8%(87/89)であった. 内視鏡判定及び自他覚症状判定を総合した全般改善度(改善以上)は, 90.9%(80/88)であった.
      2. 二重盲検比較試験を含む臨床試験において全般改善度(改善以上)は, 89.9%(205/228)であった.
      3. 急性胃炎及び慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変(びらん,出血, 発赤,浮腫)を対象とする二重盲検比較試験の結果,本剤の有用性が 認められた.
  2. 副作用及び臨床検査値の変動
    承認時及び市販後の使用成績調査における調査症例15,614例中266例(1.70%) の副作用(臨床検査値異常を含む)が報告された.その主なものはGPT上昇 47件(0.30%),便秘25件(0.16%),GOT上昇24件(0.15%)及び好酸球増多16件 (0.10%)であった.


【非臨床試験】

<毒  性>
  1. 急性毒性(LD50,mg/kg)33)
    動物投与経路 経 口皮 下静脈内
    ddY系
    マウス
    62544083
    50938494
    SD系
    ラット
    755652110
    787595110
  2. 亜急性毒性
    ラットに100,330,490,740,1,100mg/kgを1カ月間経口投与した結果, 490mg/kg以上の投与群で一過性の流涎,自発運動低下,痙攣等がみられた34). ビーグル犬に10,30,100mg/kgを20週間経口投与した結果,100mg/kg群で 一過性の流涎,振戦,嘔吐等がみられた35). 無影響量はラットでは330mg/kg,イヌでは30mg/kgであった.
  3. 慢性毒性
    ラットに50,150,450mg/kgを1年間経口投与した結果,150mg/kg以上の 投与群で一過性の流涎,鎮静,振戦,呼吸数減少等がみられた36). ビーグル犬に10,30,70mg/kgを1年間経口投与した結果,70mg/kg群の1例に 投与初期において一過性の流涎等がみられた37). 無影響量はラットでは50mg/kg,イヌでは30mg/kgであった.
  4. 生殖試験
    1. 妊娠前・妊娠初期投与試験
      ラット(雌雄)に25,100,400mg/kgを経口投与した結果, 100,400mg/kg投与群に性周期あるいは交配期間の延長がみられたが, 妊娠能に異常はみられず胎児の成長も正常であった38).
    2. 器官形成期投与試験
      ラットに25,100,400mg/kgを経口投与した結果,400mg/kg投与群に 分娩異常がみられ,100mg/kg以上の投与群で胎盤重量が増加したが 催奇形性は観察されず,出生児の成長及び分化にも影響がみられなかった39). また,ウサギに25,100,400mg/kgを経口投与した結果,400mg/kg投与群の 少数例に流早産がみられたが,胎児には催奇形性はみられず,胎児の成長も 正常であった40).
    3. 周産期・授乳期投与試験
      ラットに25,100,200mg/kgを経口投与した結果,200mg/kg投与群の少数例に 分娩異常がみられたが,出生児の成長分化及び生殖能には影響が みられなかった41).
  5. 変異原性及びがん原性試験
    DNA修復試験,復帰変異試験,ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験 及びマウスを用いた小核試験の結果,変異原性は認められなかった42,43). また,ラットに125,500mg/kgを105週間経口投与した結果,がん原性は 認められなかった.
<そ の 他>
ラットにおいてアンチアンドロゲン作用を示さず44),肝薬物代謝酵素に 影響を与えなかった45).


【性   状】

<製剤の性状>
アルタットカプセル75は白色の徐放性顆粒を含む白色の 硬カプセル剤(3号カプセル)である.
外   形全   長識別コード
約15.8mmTZ321

<有効成分の理化学的知見>
化学構造式:
一般名:塩酸ロキサチジンアセタート
roxatidine acetate hydrochloride [JAN]
化学名:2-acetoxy-N-[3-[m-(1-piperidinylmethyl)phenoxy]propyl] acetamide hydrochloride
分子式:C19H28N2O4・HCl
分子量:384.90
融 点:147〜151°
性 状:塩酸ロキサチジンアセタートは,白色の結晶又は結晶性の粉末で, においはなく,味は苦い.水に極めて溶けやすく,氷酢酸又はクロロホルムに 溶けやすく,無水エタノールにやや溶けにくく,無水酢酸に溶けにくく, エーテルにほとんど溶けない.


【取扱い上の注意】

〔注  意〕 本剤は指定医薬品である.
〔貯  法〕 室温保存
〔使用期限〕 包装に表示の使用期限内に使用すること.


【包   装】

アルタットカプセル75100カプセル (10カプセル×10)
500カプセル(10カプセル×50,バラ)
1,000カプセル(10カプセル×100)
1,400カプセル(14カプセル×100)


【主 要 文 献】

1) 三好秋馬 他:薬理と治療,13:1445,1985
2) 三好秋馬 他:薬理と治療,13:1455,1985
3) 三好秋馬 他:薬理と治療,13:1471,1985
4) 佐藤裕一 他:臨牀と研究,62:2967,1985
5) 三好秋馬 他:薬理と治療,13:1485,1985
6) 佐伯 進 他:臨牀と研究,62:2643,1985
7) 浅香正博 他:診療と新薬,22:1145,1985
8) 三澤 正 他:医学と薬学,13:1175,1985
9) 白土賢治 他:薬理と治療,13:1413,1985
10) 川野 淳 他:薬理と治療,13:1429,1985
11) 長谷川吉康 他:薬理と治療,13: 85,1985
12) 高畠利一 他:薬理と治療,13:3377,1985
13) 本間誠次郎 他:応用薬理 ,30: 555,1985
14) 河西 稔 他:麻   酔,35: 130,1986
15) 三好秋馬 他:診療と新薬,22: 501,1985
16) 水島和雄 他:医学と薬学,13: 597,1985
17) 佐藤正伸 他:新薬と臨牀,34: 787,1985
18) 土屋雅春 他:新薬と臨牀,34:1227,1985
19) 川村忠夫 他:基礎と臨牀,19:2685,1985
20) 水落勝明 他:臨牀と研究,62:3037,1985
21) 福田能啓 他:医学と薬学,13:1187,1985
22) 竹本忠良 他:臨床成人病,15:1739,1985
23) 中澤慶彦 他:医学と薬学,13:1201,1985
24) 三澤 正 他:医学と薬学,14:1117,1985
25) 松本興三 他:新薬と臨牀,34: 821,1985
26) 福富久之 他:診療と新薬,22:1664,1985
27) 関根昌子 他:診療と新薬,22:1492,1985
28) 森 治樹 他:診療と新薬,22:1673,1985
29) 関口利和 他:新薬と臨牀,34:1253,1985
30) 岸 清一郎 他:医学と薬学,14: 113,1985
31) 横井雅一 他:診療と新薬,22:1574,1985
32) 田中博文 他:麻   酔,34:1673,1985
33) 中山隆治 他:薬理と治療,13:1167,1985
34) 中山隆治 他:薬理と治療,13:1177,1985
35) 中山隆治 他:薬理と治療,13:1263,1985
36) 中山隆治 他:薬理と治療,13:1231,1985
37) 中山隆治 他:薬理と治療,13:1287,1985
38) 臼井哲夫 他:薬理と治療,13:1315,1985
39) 臼井哲夫 他:薬理と治療,13:1325,1985
40) 福島 健 他:薬理と治療,13:1341,1985
41) 臼井哲夫 他:薬理と治療,13:1353,1985
42) 久田 茂 他:薬理と治療,13:1367,1985
43) 堀内 敏 他:薬理と治療,13:1373,1985
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45) 本間誠次郎 他:応用薬理 ,30: 357,1985
46) 森 治樹  :薬理と治療,15:2793,1987
47) 三好秋馬 他:医学と薬学,19: 357,1988
48) 小山茂樹 他:診療と新薬,25: 521,1988
49) 浅香正博 他:診療と新薬,25: 893,1988
50) 三好秋馬 他:診療と新薬,25: 397,1988
51) 三好秋馬 他:診療と新薬,25: 417,1988
52) 関口利和 他:臨床医薬 , 4: 461,1988
53) 岸 清一郎 他:診療と新薬,24:2465,1987
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55) 見上 崇 他:薬理と治療,16:3743,1988
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57) 白濱龍興 他:新薬と臨牀,39:1575,1990
58) 小山茂樹 他:診療と新薬,27:2363,1990
59) 浅香正博 他:診療と新薬,27:1213,1990
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61) 三好秋馬 他:臨床医薬 , 7: 413,1991
62) 布施宏昭 他:薬理と治療,18:2965,1990


【文献請求先】

帝国臓器製薬株式会社 医薬学術部
〒107 東京都港区赤坂二丁目5番1号


・本剤の適応疾患(効能・効果)のうち胃潰瘍,十二指腸潰瘍, 逆流性食道炎は,厚生省告示第111号(平成6年3月29日付)により 1回30日分投薬が認められています.



製造発売元 帝国臓器製薬株式会社
東京都港区赤坂二丁目5番1号